2017年12月9日土曜日

夢と現と幻と

本日はDQ6こと「ドラゴンクエストⅥ 幻の大地」の22年目の発売日です!おめでとう!

人生で初めて触れたDQ作品なので思い出も愛着もひとしおです…今の所全然DQ6の絵は描いてないですが(動画を作る際にちょっと出した程度)他のジャンルでもだいたいそんな感じでした。
「好きでなおかつ沢山描くもの」「好きだけどなぜか描かないもの」が綺麗に分かれてるんです…だいたいキャラの造形が自分の画風ではちゃんと描いてやれない方向性だったりとか(デコ出しとか筋肉とか描くの苦手)、あとは好きすぎて一種の畏れにまで昇華して絵を描くとかそういう分類じゃない境地に達しているといった場合に後者の分類になりがち。DQ6は今挙げた原因全部該当します。なんて言っていいやら…人の描いた絵はがっつり見るのに自分ではろくに描けないのが謎すぎる

今の自分のいろんな要素はDQ6のおかげでできてるとすら感じています。
現実だと思っていたものが実は誰かの見た夢の姿だったとか、本当の自分を取り戻したのにそれがこれまでの自分や大事な人との溝を生むことになるとか、その本来の人格も自らの実感としてでなく別の自分の「記憶」としてしか定着しない歪さとか、世界のために気がつけば自らは大事なものを次々失っていくことになる展開とか、何もかもが深く心に刻み込まれている気分。(「おもいだす」コマンドみたいですね)
なので荘子の「胡蝶の夢」なども大好き。今の自分も誰かの夢なのか?という思想が最高。

何かの折に家族に「いつかはドラクエを遊んでみてほしい」と買ってもらったのがきっかけで(家族はFC世代でした)6から入ったあと5や1、2(SFC)を遊んでいって気づけば子供時代の学校以外の大半の時間はドラクエをしていたように記憶してます。DQ3なんて遊びすぎてろくに勉強に手をつけず叱られたりコントローラーを没収されたりした思い出しかない。

それはさておき、初めて触れたのが6だった影響で、5や1、2のEDを見た時は「あれ?」と思ったのです。勇者ってのは世界を救うために自分の全部をなげうたざるを得ないものなんだ、という感覚をDQ6のEDでがっつり植え付けられていた分、他のシリーズでは世界は救われ、なおかつ主人公たちもそれなりに幸せに終わりを迎えているのを見てかなり衝撃を受けたのを覚えています。(さすがに5主クラスになると負けず劣らず色々なものを失ってるけど、彼は最終的には報われた…と受け取れる形で終幕しているし、そもそも「勇者」は男の子の方)
ゆえに、DQ3のEDを見た時は正直な話安堵しました。「やっぱりそうだよなぁ」という感じで…この段階ですっかりハッピーエンドというものに懐疑的になることが当たり前になっていました。
家族を失い、故郷を失い、自分を失い、仲間まで失って終わるんですよ。正確に言えば失った家族も故郷も本来現実のものではないのですが、取り戻した「レイドック王子」としての記憶が自分自身として定着せず主人格が「ライフコッドの青年」のままになってしまった以上、彼にとっては間違いなくターニアは本当の妹で彼を送り出したライフコッド(夢)は大切な故郷なわけで…
しかしムドーに敗れ精神と肉体を分離された後に、彼の自覚する故郷や家族の存在が発生したと思われるのも気になっています。ミレーユは出会った段階ですでに記憶を取り戻していたと推測され、ハッサンもムドーの城の内部という敵地ど真ん中で記憶を正しく取り戻し大工の息子だった自分をしっかりと自覚しているのに、なぜか肉体の方も一人歩きしていた主人公だけがちゃんと融合できずに違う自分を共有する結果になる…。
一般的には「ムドーが倒されたため石化の術が解けて肉体が一人歩きし始めた」と推測されてますが、もし術が解けた後のことまでムドーが想定していたとしたら?と自分は考えていたりします。「石となり永遠の時を悔やむがよい!」というのは単純に一生石化してろ!ってことではないとしたら…ちょっとゾッとする。(5主みたいに石化中も肉体の意識はあったのかはわからないけど)

明るく幻想的な世界観の中に、本当にさりげなくこれでもかとぶっこまれた暗い要素(グレイス城とか)や手放しでは喜べないビターエンド的な結末を幼心に刷り込まれた自分には、今日のめでたい日に特別な感慨を覚えました。ありがとうDQ6…よくもやってくれたな

そして腹痛と睡眠不足に悩む週末…年の瀬なのに再び体調が下り坂になってきました(:3 )
誕生日までには元気になってるといいなぁ〜と思います。


そして今日もあくまのしっぽ!しっぽ!絡んでるだけだから健全。
本当にこういう描写好きなんです。もっと増えてほしい…しかし「あくまのしっぽつけられたロレサマのいちゃこら」とかあまりに需要が局地的すぎて望みがまるでない…

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