2018年11月16日金曜日

蚕の話

夜間の気温が1桁台なのも普通になってきました。超寒い!
でもたとえ素っ裸になろうが気温そのものをどうにかしないと快適に過ごせない夏よりは対抗策が多いので以下略。序文が毎回同じような話になっている気がする。

※虫の話題をするので、苦手な方はご注意ください

寒いのでもしも人間でなければ冬ごもりしてただろうなー密閉型の布団みたいな空間に包まれたいなーと思っていて、ふと浮かんだ生き物がいました。


妄想優先のあんまりにあんまりな絵ですがこれでわかった方は多分同士

高級生地の代名詞でもある絹がとれる虫、蚕(カイコ)。子供の頃通っていた園で愛玩用にチャボやら亀やらいろんな動物を飼育していて、その中に蚕もいたため思い出深い動物の一種です。蛹になる前の終齢幼虫ともなると毎日モリモリとすごい量の桑の葉を食べるので、遊ぶ合間に減り具合を確認するのがなかなか楽しかったのを覚えています。
蛹化する時期になるとえさ箱の中でそこらじゅうに糸を吐き始め、先生方が牛乳パックで手作りした個室に幼虫を移し替えてあげます。(狭くないと繭をうまく作れないらしいので)その中で小さなシルクの繭が整然と並んでいる姿はとてもかわいいです。たまに繭作りに失敗したのか裸の蛹がプルプル震えていることがあって、それもまたかわいい。最近知ったことなのですが、あの糸を全部吐き切らないと蛹になる前に死んでしまうらしいですね。裸の蛹だった個体も繭がうまく形成できなかっただけで糸はちゃんと吐いたのでしょう、多分……

何がかわいいって、単純な見た目のかわいさに加え、人が逐一手をかけてやらなければ生きていけない儚さ。家畜化する段階で飛翔能力も脚の握力もなくしてしまったので、幼虫・成虫を問わず野生では生きていけません。というか生きていけないように人間がじっくりと品種改良していったんでしょう。うーんエゴを感じる。
それはまた本筋とは別の話になってしまうので置いておくとして、試しに屋外の枝葉に止まらせたとしても、握力がないので風が吹いたり少し傾けばすぐ地面に落ちてしまう。おまけに真っ白なので見つかりやすく、鳥などの格好の餌食。幼虫は餌がなくなっても逃げようとしない。悲しさすら覚えますが、かわいくてたまらない。
それでいて飼育の主目的が繭からとる絹糸なので、次世代の繁殖用に残された一部の個体以外は羽化する前に鍋で繭ごと茹でられて終了。さらに地方や国によっては茹でた後の死んだ蛹も釣り餌にしたり、佃煮にしておいしくいただき余すことなく利用される。その辺りも色々とたまらないですね。形容しがたい良さ。利用する以上無駄を出さないってのも大切ですよね。

羽化後の行動や交尾など他にもかわいいポイント目白押しなのですが、あまりにも長文なのでこの辺りで切り上げたいと思います。イラストの蚕ちゃん(男の子ですよ)はこっそりシリーズ化してpixivにまとめたいなとか思ったりしてるので、その日が来たらまたお付き合いください。

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